10.バイタク
それはアンコールワットへ向かう道路の途中にあった。歩いていくにはちょっと遠すぎた。午後にはすでにアンコールワット見学の予定が入っていたのだ。ここは当然のように名物バイタクの登場となる。

シェムリアップの街を歩いていれば誰でもバイタクのあんちゃんから声をかけられる。そのとき僕に声をかけてきたのはいかにもうさんくさそうなオヤジだった。
 
交渉は意外にあっさりと成立、僕は車上の人になった。
このあたりを走っているバイクは、比較的最近のものが多い。かなり新しいタイプも見かける。

僕の乗ったバイクは目的地を目指して北上し始めた。
11.キリングフィールドへ
1975年、政権を握ったポル・ポトは急速な共産主義を断行。ベトナム戦争以降ようやく平静を取り戻すかに見えたカンボジアは再び大混乱に陥る。この男はその政権中の3年8ヶ月の間に実に200万もの人を虐殺したと言われる。

キリング・フィールドは首都プノンペンのものが有名だが、シェムリアップにも同じ名前の場所がある。どちらも当時処刑場だったところだ。今は寺院となっており、慰霊塔が立てられている。

塔の中にこの周辺から掘り出されたおびただしい人骨が納められていた。無造作に積み上げられた物言わぬ骨の山は、すべての言葉をしのいでいた。僕はただじっと衝撃に耐えていた。祈ることしか出来なかった。

同じ敷地内に建てられている小学校では子供たちが元気に学習していた。決して癒えることのないトラウマ。子供たちはそこから何を感じ取り成長していくのだろう。
シェムリアップ川で見かけた牛のアップ
全て人骨だ
12.再び12世紀の夢へ
衝撃に落ち込んでいても仕方が無い。今は21世紀、僕たちは前を向いて歩いていかなければならないのだから。

街に戻った僕は、いよいよ今日のクライマックス、アンコールワット見学に動き出した。

日の出を見た西参道へ向かう。ほどなく中央祠堂の5つの塔が見えてきた。ワットのまわりは堀で囲まれている。どことなく皇居にも似た雰囲気がある。
これも日の出を待つ風景だ。
象のテラスにて。長い棒の部分は象の鼻
バイヨン。なかなか良いアングル
木々に囲まれた慰霊塔
バイヨンにて
バイヨン内部にあった像


アンコールワットへ

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