1.電車でGO! | |
今日はクロアチアに抜けていく日なのだが、この日は本当はザグレブでは無くイストラ半島にあるロビニという町に行きたかった。直通バスもあると聞いていたので。でもインフォメーションで聞いたら季節運行で今は無いって言う。ロビニはおろかリエカに行くバスすら無いってこと。もともとロビニを周るのは日程的に少し無理があったので、ここは素直にあきらめ、ザグレブに行くことにした。 電車とバスとあって時間もそんなに変わらないんだけど、バスはこれからイヤになるぐらい乗るのはわかってたし、ここは電車にすることにした。スロヴェニアもクロアチアも鉄道は路線がしっかりしてないし、主要線以外は本数も少なくほとんど使えない。逆にバス網はとてもしっかりしてる。電車を使うならここしかなかった。 あわただしくチケットを買って(もちろん2等)、電車に乗り込む。ベオグラード行きだ。ザグレブまでは所要時間2時間半弱ぐらい。 |
2.車内で | |
リュブリアーナ始発では無いので、だいたいどのコンパートメントにも先客がいたが、とりあえずすいているところってわけで、男性が一人のコンパートメントに入っていった。 軽く会釈して座ったのだが、残念ながらこの人はクロアチア語しか話せなかった。でも人当たりが良くて(ついでにヒマだったのだろう)、何とか話そうと試みてくる。こちらも何とかこたえようとする。不思議なもんで、伝える気があれば、身振り手振りとごくごくわずかの英単語でもそれなりに意思疎通はできるもんだ。 彼は名前をドラゴと言った。もともと電気関係の技師らしく、戦争でぐちゃぐちゃになってしまった国に嫌気がさしてるらしい。「クロアチアはどうだ?」って聞くと間髪入れず首を振った。どっか景気の良い国に行きたがっていた。僕も電気関係の仕事をしているというと、「おまえの会社で雇ってくれないか?」と言ってきた。でも、僕はボスじゃないし、日本語はおろか英語もろくに話せない50間近の人間を雇ってくれるような会社がそうそうあるとは思えない。「無理だよ」と言うととても悲しそうな顔をしたが、意外にあっさり納得。逆に「これからは観光業なんかいいんじゃないか?って聞いてみたがそういうのはプライドが許さないらしい。戦争に5年ぐらい行ってたそうだが、戦争とユーゴスラビアという国の崩壊という事実が、この人の人生をおかしくしてしまったらしい。 いろいろ話して(話そうとして)いるうちに電車は国境を越えた。国境からザグレブまではほんの10数分ぐらいの距離。 |
3.ザグレブ駅で | |
ドラゴはもっと東にある小さな町に帰るそうで、ザグレブで別の電車に乗り換えるそうだ。駅のカフェで一緒にコーヒーを飲んだ。いいって言ってるのにサンドイッチまでご馳走してくれて、逆に何もしてあげられない僕は少し悲しくなった。 ドラゴの電車が出るまで1時間ぐらい時間をつぶしてた。そうこうしてるうちに電車の時間は近づき、ドラゴは笑いながら去っていった。奇妙な出会いだったけど、ドラゴは間違いなくいい人だった。 残った僕はザグレブ駅のインフォメーションで情報を仕入れようとしたが、これが死ぬほど無愛想なおばちゃんで、無駄な抵抗はそうそうにあきらめ、市街中心にあるインフォメーションに行くことにした。 ザグレブはリュブリアーナに比べると格段に大きな街。街の中心共和国広場までもけっこう距離があった。おまけに「暑い!」リュブリャーナとうってかわって、かなり日差しのきつい日だった。 |
4.ザグレブを歩く−旧市街−1 | |
暑いとはいえ、天気がいいと風景も生き生きとして見える。まずはザグレブのシンボル聖母被昇天大聖堂。と、ここまでは良かったのだが、旧市街の中に入っていったところで道に迷い、でたらめに歩いていたら青空市場に出た。これがなかなか規模が大きくって、人でごったがえしてる。ただ歩いてるだけでも楽しい。野菜、果物、花、みやげ物なんでもありだ。野菜の色もあざやかですごく新鮮そう。そうそうクロアチアもスロヴェニアも野菜がすごく美味しかった。今日は土曜日ってのもあるのかな?ほんと人だらけでジャマなくらい(笑)。 市場にたどりついたおかげで場所の確認もできたので、また歩き出した。でもまたすぐ迷った。とりあえず方角だけ間違わなければ、さほど大事にはならないので、けっこうでたらめに歩き続ける。 旧市街は丘の上にあるので、登ったり降りたりするのが大変。すごく長い階段が随所にある。生活するのは大変そうだけど、これが旅人の目からするとすごくいい雰囲気に映るのであった。 |
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