演劇



5.「ア・ラ・カルト」 
観賞日 2004/12/18(土) 場所 青山円形劇場
脚本演出
出演 白井晃、高泉淳子、陰山泰、ローリー
コメント 昨年は余裕ぶっこいてチケット取れず連続鑑賞が途切れてしまった。なので今年は万全の体制にてのぞむ。

もう16年目とか。いつ見ても、サプライズはあんまり無いけど、間違いの無いステージを見せてくれる。偉大なるマンネリである。こんな素晴らしいものがこんな小さなステージでずっとやられ続けていること自体、ある意味驚異的だが(白井さんも最近テレビでよく見かけるし)、円形劇場のハコは大事にして欲しい。また、メンバーもだんだん年とってきたが、なんとかがんばって続けていって欲しい。白井さんの演技をこんな近くで見られる機会はもはやこれをおいて無いし。

ローリー、どうかと思ったけど、まぁちょっと周りのトーンを気にしてるふうだったけど、がんばってあわせたんじゃないかな。意外におもしろいかもしれない。

4.「赤鬼 日本バージョン」 
観賞日 2004/10/7(木)、10/12(火) 場所 シアターコクーン
脚本演出 野田秀樹
出演 野田秀樹、小西真奈美、大倉孝二、ヨハネス・フラッシュバーバー
コメント 改めて思った。やっぱりこの作品が一番良い。

バランスがいい。ギャグとシリアスの切り替えもスムーズ。野田はテンション下がり気味のときはギャグ全開からクライマックスのシリアスに持っていくところに唐突感が出やすいのだ。必要以上に難解に走らないし、テーマも普遍的。だてにタイとロンドンでやってない。さすがに8年前に見たときほどの衝撃は無いが、最近テンション下がり気味の野田作品の中でも、出色の出来。

小西、大倉とさすがによく考えて選んでる。やる前から想像がついたが、期待を裏切ってない。初演に負けてない。段田安則は演技は達者だが、見た目マジメっぽいので、大倉さんの方がイメージにあってるかもしれない。野田さんもどんどん行ってて気持ちよかった。役者野田ファンには欲求不満な作品が続いたからねぇ。唯一ぴんとこなかったのは洞窟の壁画のシーン、クライマックスの一つで、前回は青っぽい光で会場を包んで、何も無くても眼前に絵画がある錯覚をするような表現してくれたものだ。今回も演出は変わってないはずなんだけど、ハコがでかくなったせいか、おまけに席も良くなかったせいか、ぜんぜん浮かびあがってこなかったなぁ。

この作品、終わりが登場人物三者三様(赤鬼除く)の結末を持っていて、それぞれに重い。みんな主役級に重いのだ。それがこの作品に深みを与えているんだと思う。鬼を食って生き延びる人間の業の深さ、そしてかすかに見えた希望が再び絶望にかえる「あの女」。初めて自分に素直になったがために、人生最大の不幸をしょってしまった「ミズカネ」。バカであるために不幸も悲しさもわからなくて済む「とんび」。ここにはご都合主義の奇麗事なんて全く無い。そしてこの寓話的な物語は実は今生きてる我々そのものであることに気づくのだ。

パンフレットのイギリス人役者のコメント読んでると、こいつら野田の世界観がほんとにわかってるのかと思う。演技は達者でもしょせんキリスト教的お気楽世界観の国の人にはこの観念は理解できないのかもしれない。野田はいつだって簡単な善悪を描きはしない。善とか悪なんてしょせん相対的なもの。野田はその先にある、人の業、想いを見ている。いつだってね。


1.「ハルシオン・デイズ」 
観賞日 2004/4/3(土) 場所 俳優座劇場
脚本演出 鴻上尚史
出演 辺見えみり、北村有起哉、高橋一生、大高洋夫
コメント 鴻上尚史も年をとった。いや悪い意味じゃない。
年をとれば、今までの感性に頼った即興的な演劇がつくれなくなるということだ。話のしっかりした、具体性のあるものに流れていく。野田にしたってそうだ。最近の鴻上は自分の感性の変化を認めずに、従来の手法にこだわりすぎていたのではないか?それが、見るほうにはどうにも辛くて、しばらく見ていなかったのだが、久々に見たら随分毛色が変わっていた。なにより、わかりやすくなっていた。つっまん無いオヤジギャグは健在だが、かつてのようなしつようなまでの不条理性が陰をひそめていた。その分直接的にもなっていた。キーとなるべきだった三日月のエピソードが意外に浅く、それが複雑なシチュエーションの割には話をあっけなく終わらせてしまっている感があるが、テンポ感も良かったし、全体としてはまずまずよくできていたと思う。
開演ぎりぎりに駈けこんだら、鴻上さんはじめスタッフがが劇場入り口のところで並んで立っていた。こういうところは変わらない。鴻上も苦しんでいる。人はいつでも苦しみながら生きていくのだ。

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