5.バスで失敗
翌朝。朝5時半の登山口行きのバスに乗るべく近くのバス停に向かった。登山口までバスで行きそこから徒歩で延々と行く。登山口から縄文杉までの道のりは往復8時間で、まる一日仕事なのだ。ところがバス停で待つ僕の目の前をバスが通り過ぎていった。僕は何が起こったのかわからないまま呆然としていた。どうも僕は反対側車線のバス停で待っていたらしい。

さぁ、困った。登山口までは、とても歩いていけるような距離ではない。ミスはしょうがないんだけど、困ったのは登山口に向かうバスは一日にこれ一本しか無いのだ。慌ててタクシー会社に何軒か電話をいれてみたが、こんな朝早い時間に誰もでるわけない。頭の中で今日一日の予定が音をたてて崩れていく音がしていた。

別の問題もあった。台風21号は沖縄や奄美大島に近づいていた。屋久島への影響は明日あたりから本格的に出そうだったのだ。今日も曇天ですでに影響が出始めている。なんとしても今日中に行っておかなければならなかった。
 
タクシー会社で全滅した僕は、そのまま何の根拠も無くそのままレンタカー会社に電話し始めた。今、屋久島を旅行する人達に最もポピュラーな移動手段はレンタカーなのだ。
6.運がいいのか悪いのか
実はレンタカーは明日から借りることにして、すでに観光案内所で手配していた。今日は登山口まで行って帰ってくるだけなので安くあげるためにバスで対応しようと思っていたのだ。その申し込んでいたレンタカー屋に電話してみたら何度目かの呼び出し音の後で誰かの声がした。なんと人がいたのだ。

相手は少し寝ぼけたような声だったが、しっかりした声で、大丈夫だと言った。そのバス停で待っていろとのこと。助かった。これで今日の行程が確保できる。まさに神様仏様レンタカー屋様(ふる・・)である。
 
7.道の始まり。
人の良さそうなレンタカー屋さんのおかげで、予定より一時間遅れぐらいで荒川登山口にたどりついた。さぁいよいよ縄文杉への長い道のりの開始だ。

道はトロッコ軌道の上に延々と続く。このトロッコ軌道は50年ぐらい前に屋久杉を伐リ出す際の唯一の交通機関だった。だが林業の衰退とともに1970年頃廃止され現在は軌道だけが残っているのだ。

線路上を歩いていると、なんとなく「スタンド・バイ・ミー」気分になれる。機関車は追いかけてこないけどね。鉄橋の上ではつかまるものが何も無いためけっこうスリリングだ。

途中でヤクシカに出会った。シカはサルほどでは無いけどこの島ではわりとよく見かけることができた。
トロッコ軌道の始まり
恐いんだよねこの上歩くのって
トロッコの残骸
ヤクシカ。すぐ逃げた
道を間違えると大変
下見るのもけっこう怖いっす
登山者の皆さんへ


屋久島

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